すぐわかる日本庭園の見かた

尼崎 博正 監修・著/仲隆 裕 , 今江 秀史 , 町田 香 著

価格
2,200円(税込)
刊行
2009年09月
ISBN
9784808708368
Cコード
0026
判型
A5
ページ数
144

内容

■社寺巡りで出会う由緒ある庭園は、その歴史や造り手のねらい、石や樹木や池や橋などに託された意味などがわかればより楽しめる。本書は奈良から明治まで時代順に代表的庭園を14ヵ所とりあげ、美しい眺望を写した写真とイラスト俯瞰図等とともに、鑑賞のポイントを解説する。関連コラムや専門用語解説も充実している。

目次

第1章 飛鳥・奈良-平安時代
   《概説》「庭」の発祥から「自然風景式庭園」へ
◎平城宮東院庭園─よみがえった奈良時代の宮廷庭園
   コラム【新羅「雁鴨池」にみる東アジア庭園文化の融合】
◎平等院庭園─極楽浄土の世界をあらわす
   コラム【浄土変相と浄土庭園】
◎毛越寺庭園─奥州藤原氏が営んだ壮麗な仏教文化
   コラム【寝殿造庭園】
●特集─庭をみる 1 「水」─さまざまな水の意匠

第2章 鎌倉-室町時代
   《概説》書院造庭園・石庭・回遊園路の誕生
◎天龍寺庭園─嵐山を借景とする勇壮な池庭
   コラム【自然環境と禅寺の庭】
◎慈照寺(銀閣寺)庭園─足利義政が造営に心血をそそいだ山荘
   コラム【同朋衆の芸術観と作庭】
◎大徳寺大仙院書院庭園─水墨画の山水を具現した庭
   コラム【様々な姿形の南庭】
◎常栄寺庭園─水墨画山水画のたたずまいをみせる雪舟庭
   コラム【伝某作庭の庭が多く存在する理由】
◎一乗谷朝倉氏遺跡庭園─戦国時代の栄華をしのばせる豪壮な石組
   コラム【室礼による空間芸術を生み出した会所】
●特集─庭をみる 2 「木」─永続的な創作行為

第3章 桃山-江戸時代
   《概説》庭園文化の変遷と普及
◎醍醐寺三宝院庭園─現代によみがえった天下人の庭
   コラム【醍醐の花見】
◎武者小路千家 官休庵露地─「市中の山居」─伝い、いざなう空間
   コラム【季節感は茶室内のしつらえ】
◎大徳寺孤篷庵庭園─武家文化・茶の湯文化・禅文化の融合空間
   コラム【小堀遠州の多彩な交友圏】
◎桂離宮庭園─舟でめぐり王朝文化を思慕する
   コラム【寛永文化と庭園意匠─時代の美意識】
◎小石川後楽園─大名による庭園文化の開花─大名庭園の先駆的存在
   コラム【庭園を舞台とする演劇的遊興の流行】
◎識名園─のびやかな王宮庭園の世界─琉球の世界文化遺産
   コラム【本土から伝搬した作庭技術・庭園文化】
●特集─庭をみる 3 「景物」─庭を演出する石造品

第4章 明治時代以降
   《概説》自然風から永遠のモダンへ
◎無鄰菴庭園─新しい時代の息吹を感じさせる近代庭園の祖
   コラム【京都の近代化を象徴する琵琶湖疎水と植治】
◎三溪園─雄大な空間構成の中に古建築を巧みに配した近代数寄者の庭
   コラム【近代数寄者と煎茶】
◎東福寺庭園「方丈八相庭」─「永遠のモダン」を追求した重森三玲の代表作
   コラム【重森三玲の美意識の原点】
●特集─庭をみる 4 「石」─庭石の好みと時代性
庭園用語集

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尼崎 博正 監修・著

仲隆 裕 著

町田 香 著