すぐわかる画家別幻想美術の見かた 改訂版

千足 伸行 監修・著/冨田章 , 新畑 泰秀 著

価格
2,200円(税込)
刊行
2010年08月
ISBN
9784808708870
Cコード
0071
判型
A5
ページ数
144

内容

□幻想美術とは「現実にないものを内なる眼で見て、思い浮かべる人間の想像力、つまり“幻想”から生まれた美術」(序文より)である。
□15世紀のルネサンスから20世紀のシュルレアリスムへの流れの中で、有名作から知られざる傑作まで採り上げ、夢、無意識、恍惚、神秘、宇宙、永遠、夜、光と影、廃墟、迷宮、死、妖精、楽園、地獄といったイメージの奥に潜むものを読み解き、自由で柔軟な感性や芸術的な創造(想像)力に注目する。ヒエロニムス・ボスからマグリットまで画家62人の横顔も紹介。
□本書は2004年11月刊の『すぐわかる画家別幻想美術の見かた』に巻頭18ページ「幻想美術とは」を増補し、改訂しました。

目次

幻想美術とは
第一章  近代以前の幻想絵画─ルネサンスからロマン主義へ
ヒエロニムス・ボス
アルブレヒト・デューラー
マティアス・グリューネヴァルト
ジュゼッペ・アルチンボルド
ヨハン・ハインリヒ・フュースリ
ウィリアム・ブレイク
フィリップ・オットー・ルンゲ
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル
トマス・コール

第二章  ラファエル前派とその周辺の画家たち─ヴィクトリア朝の愛の夢
イーヴリン・ド・モーガン
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
ジョン・エヴァレット・ミレイ
エドワード・バーン=ジョーンズ
ジョージ・フレデリック・ワッツ
ジョン・マーティン
アンスター・フィッツジェラルド
リチャード・ダッド

第三章  フランス象徴主義の三大画家─モロー、シャヴァンヌ、ルドン
ギュスターヴ・モロー
ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ
オディロン・ルドン

第四章  世紀末の夢と幻想─象徴主義とその周辺
ジャン・デルヴィル
ルイ・ジャンモ
ポール・ゴーガン
カルロス・シュワーベ
ギュスターヴ=アドルフ・モッサ
アントワーヌ・ヴィールツ
ジェームズ・アンソール
フェルナン・クノップフ
レオン・フレデリック
ヤン・トーロップ
ウォルター・クレイン
ロバート・ヒューズ
エドワルド・ムンク
アーノルド・ベックリン
フェルディナント・ホドラー
ジョヴァンニ・セガンティーニ
フランツ・フォン・シュトゥック
フーゴー・ヘップナー
ハインリッヒ・フォーゲラー
グスタフ・クリムト
エゴン・シーレ
フランティシェク・クプカ
ガエターノ・プレヴィアーティ
イリヤ・レーピン
エリュー・ヴェッダー
第五章  近代版画に花開く幻想世界─小さな紙面に展開する自由な発想と奔放な想像力
オーブリー・ビアズリー
グランヴィル
ロドルフ・ブレスダン
ギュスター・ヴ・ドレ
ウジェーヌ・グラッセ
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
アルフレート・クビーン

第六章  20世紀の幻想絵画─ルソーからシュルレアリスムへ
アンドレ・ボーシャン
アンリ・ルソー
マルク・シャガール
ジョルジオ・デ・キリコ
ヴァルター・シュピース
サルバドール・ダリ
イヴ・タンギー
ジョアン・ミロ
マックス・エルンスト
ルネ・マグリット

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著者プロフィール

千足 伸行 監修・著

冨田章 著

1958年生まれ。慶應義塾大学文学部卒。成城大学大学院文学研究科修了。財団法人そごう美術館、サントリーミュージアム[天保山]を経て、現在、東京ステーションギャラリー館長。これまで「ロートレック展 パリ、美しい時代を生きて」「巨匠ピカソ 魂のポートレート」「エミール・クラウスとベルギーの印象派」「シャガール 三次元の世界」「メスキータ」などの展覧会に関わる。主要論文に「1887年の〈二十人会〉におけるジョルジュ・スーラ ベルギー新印象派に関する考察」(1991年)、「スーラの自画像」(2011年)など。著書に『偽装された自画像 画家はこうして嘘をつく』(祥伝社、2014年)、『代表作でわかる 印象派BOX』(講談社、2018年)、『ビアズリー怪奇幻想名品集』(東京美術、2021年増補改訂版)、『ゴッホ作品集』(東京美術、2021年)、共著に『魅惑のベルギー美術』(神戸新聞社出版局、2013年)、『初老耽美派 よろめき美術鑑賞術』(毎日新聞出版、2019年)、訳書にアラン・ボウネス著『ゴーガン』(西村書店、1994年)、アリックス・パレ著『魔女絵の物語』(グラフィック社、2023年)などがある。