Kimono Beauty
シックでモダンな装いの美 江戸から昭和
- 価格
- 2,530円(税込)
- 刊行
- 2013年01月
- ISBN
- 9784808709495
- Cコード
- 0072
- 判型
- A4変形
- ページ数
- 304
内容
□「きもの」は素材、技法、模様ともに、日本独自の文化遺産として非常に高い評価を得ています。本書は、江戸時代中期から昭和時代初期まで約200年にわたる「きもの」の歴史を紹介し、きものの美と、きものに対する日本女性の細やかな美意識を堪能できます。図版約460点を収録、ボリューム満点です。
□明治時代初期に来日し、日本文化を心から愛したアメリカ人、ウィリアム・スタージス・ビゲローが収集した江戸時代中期から明治時代初期のきもの17領(ボストン美術館所蔵)も収録。外国人の目を通して見た日本のきものの素晴らしさにも着目し、世界に誇る日本のきもの文化を顕彰します。
□幸せへの祈りを込めた婚礼衣装や子どものきもの、日本の女性美をきものとともに支えた帯や髪飾り、また浮世絵から近代日本画まで各時代の「Kimono Beauty」を生き生きと描いた絵画作品をもあわせて収録しています。
□18世紀から20世紀までのモードの移り変わりや、各時代の気分を映し出した色や柄がわかります。
□本書は2013年1月から11月まで各地を巡回する「Kimono Beauty」展の展覧会図録を兼ねた書籍です。同展展覧会場でも販売しております。
目次
はじめに(マルコム・ロジャース)
ボストン美術館に眠っていたビゲロー・コレクションのきものと小袖雛形本
私とボストン美術館・私とビゲロー(長崎巌)
ビゲロー・コレクションのきもの
ボストン美術館の小袖雛形本
[総論]江戸の小袖から昭和のきもの
第一章 江戸時代の小袖
武家女性の小袖
公家女性の小袖
町人女性の小袖
富裕な町人女性の小袖
江戸時代の絵本
江戸時代の浮世絵
江戸時代の髪飾り
第二章 明治時代のきもの
明治時代前期のきもの
明治時代後期のきもの
明治時代の浮世絵
第三章 大正時代のきもの
大正時代のきもの
大正時代の絵画──竹久夢二・蕗谷虹児・加藤まさを・高畠華宵
子どものきもの
江戸時代の子どものきもの
明治時代の子どものきもの
大正・昭和の子どものきもの
第四章 昭和時代のきもの
昭和時代のきもの
銘仙のきもの
きもの図案
昭和時代の絵画
ポスターに見るきもの
帯
江戸時代・武家女性の帯
江戸時代・町人女性の帯
明治時代の帯
大正時代の帯
昭和時代の帯
婚礼衣裳
コラム
●きものの力──西洋の出会いと影響(深井晃子)
●武家女性の小袖──支配階級の洗練の極致(杉山未菜子)
●浮世絵に見る装いの美──闊達な町人のモード(田辺昌子)
●江戸・明治時代の粋な彩り──きものの地色について(飯島礼子)
●日本画における明治・大正時代のKimono Beauty たち(菊屋吉生)
●女性雑誌にきものを描いた挿絵画家──竹久夢二・蕗谷虹児・加藤まさを・高畠華宵(中村圭子)
●銘仙のきもの──時代の流れとともに(麻沼育美)
●洋花模様の登場──大正・昭和時代のきものにおける表現(松下由里)
●昭和モダンの美人画とファッション──婦人雑誌の画家ときものの関係(川西由里)
著者プロフィール
共立女子大学家政学部教授/同大学博物館館長。
専門は日本染織・服飾史。世界の美術館が所蔵する日本染織品の調査・研究をライフワークとしている。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程芸術学専攻単位取得修了。東京国立博物館学芸部工芸課染織室長を経て、2002年より現職。2005年、きもの文化賞受賞。『きものの裂とことば案内』(小学館、2005年)、『Kimono Beauty』(東京美術、2013年)『ヨーロッパに眠るきもの』(共著、同、2017年)など多数。