アジアン・インパクト

日本近代美術の東洋憧憬

樋田 豊次郎 著/東京都庭園美術館 監修

価格
2,640円(税込)
刊行
2019年10月
ISBN
9784808711566
Cコード
0072
判型
B5
ページ数
152

内容

□1910年代から60年代にかけての日本の美術には、東アジア由来のモチーフや造形を取り入れようとする「東洋憧憬」の傾向がみられました。
□本書では「東洋憧憬」の作例を日本画、洋画、そして工芸(陶磁、金工、漆工、竹工)といった幅広いジャンルから豊富な図版を用いて紹介し、各分野の専門家による論考を道しるべとしながら、その様相を俯瞰していきます。
□さらに、現代美術の作家3名が本書のテーマを受けて新たな作品を制作。その際のコメントや資料も収録しています。
 ※完成作品は展覧会会場でのインスタレーション作品であり、本書には収録されておりません。
□本書は、東京都庭園美術館「アジアのイメージ」展の公式図録兼書籍として刊行されました。

目次

はじめに
概念図
総論 日本人が懐いた『東洋憧憬』(樋田豊次郎)

1─アジアへの再帰
1.雲岡石仏との遭遇
 雲岡石仏との遭遇(尾崎正明)
2.チャイナドレスの婦人
 チャイナドレスの婦人(天野一夫)
3.静物画のなかのアジア
 静物画のなかのアジアの器物(山塙菜未)

2─古典復興
1.古代青銅器と工芸モダニズム
 住友家の「古代青銅器」蒐集(廣川 守)
 金工モダニズムと古代青銅器(本橋浩介)
2.生きのびる中国陶磁
 横河民輔の「中国陶磁」蒐集(今井 敦)
 石黒宗麿と磁州窯(花井久穂)
3.籐籠と竹籠
 唐物籠の「奇」にして「逸」なる……(佃 一輝)
 飯塚琅?斎(島崎慶子)
 琅?斎の「ザル」に問われて(斎藤正光)
4.李朝白磁と民藝運動
 安宅英一と朝鮮陶磁コレクション(出川哲朗)
 河井寛次郎と李朝白磁(松原龍一)
5.文様から<装飾芸術>へ
 文様/装飾(樋田豊次郎)
 松田権六と楽浪漆器の発掘(北村仁美)

3─幻想のアジア
1.現代作家が見たアジア(岡村桂三郎、田中信行、山縣良和)
2.座談会「西洋人のアジアを見る目、そして、日本人のアジアを見る目」(天野知香、今井敦、樋田豊次郎)

参考文献
関連年表
作品リスト

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著者プロフィール