もっと知りたい歌川広重 改訂版
- 価格
- 2,200円(税込)
- 刊行
- 2024年02月
- ISBN
- 9784808712983
- Cコード
- 0071
- 判型
- B5
- ページ数
- 96
内容
広重の人生を辿りながら、広重作品の雪月花の余情を重んじた詩のような絵画世界の魅力や、近代を先取りしたともいえる新しい表現に迫る。改訂版では、広重の出世作「東海道五拾三次」(保永堂版)全五十五図を巻頭に新たに収録。
目次
東海道五拾三次之内 保永堂判
序章 幕臣安藤家の嫡子として誕生
第1章 広重デビュー、忍耐のとき─広重を育んだ師、歌川豊広の画風
猫背形美人画の第一人者、歌川国貞
第2章 風景画で大輪の花を咲かせる
街道物ヒットの秘密
狩野派に触れる ─広重を取り巻く環境─
人気爆発! 二十数種類も出版された東海道物
ベロ藍の流行 ─浮世絵界の「青の時代」─
透視図法を取り入れた破綻のない描写
海外で発見された幻の写生帳
版本に表明した広重の作画理念
切手コレクションの名品「つきに雁」
花鳥画にみる個性 ─色重と北斎─
第3章 旺盛な活動、人気絶頂のとき
名所絵師広重の往時の評判
見世物で消費された広重の絵「行燈絵」
広重はどこまで旅をしたのか
写生画法の吸収 ─円山四条派の学習─
第4章 いまだ見ぬ景色をもとめて
総論 広重の芸術
美術館ガイド 広重作品を専門に収蔵・展示する美術館
主要参考文献
作品索引
著者プロフィール
昭和38年、愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修了。博士(美学)。出光美術館主任学芸員を経て、現在慶應義塾大学教授、国際浮世絵学会常任理事。江戸時代の絵画史、とくに浮世絵・琳派などを研究テーマとする。おもな編著書に、『うき世と浮世絵』(東京大学出版会)、『北斎への招待』(監修ほか/朝日新聞出版)、『浮世絵とパトロン』(慶応義塾大学出版会)、『江戸の人気浮世絵師 俗とアートを究めた15人』(幻冬舎)など。